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デラミネーションとは?対策方法や原因を解説

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デラミネーションとは?対策方法や原因を解説

製造現場において、積層材料の層間剥離である「デラミネーション」は品質トラブルの大きな要因となります。

本記事では、デラミネーションの基礎知識から発生原因、効果的な対策方法まで解説します。

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デラミネーションとは

デラミネーション(Delamination)とは、積層構造を持つ材料において、異なる層の間が剥がれてしまう現象を指します。この現象は、材料の強度低下、機能不全、外観不良などを引き起こし、製品の信頼性や寿命に深刻な影響を与えます。

デラミネーションが発生しやすい製品・材料

デラミネーションは、以下のような多層構造を持つ製品や材料で特に発生しやすい傾向があります。

印刷物(フィルム、ラベル、包装材)

インクの硬化不足や基材との相性不良が主な原因です。内容物(油分・薬品)による界面の侵食や、加熱工程(レトルト処理など)での熱膨張差によって剥離が進むケースも多く見られます。

多層基板・フレキシブルプリント基板(FPC)

内部の残留水分が加熱時に気化する「ポップコーン現象」や、樹脂と銅箔の熱膨張差が原因です。繰り返しの熱ストレスが界面に負荷を与え、剥離を誘発します。

複合材料(FRP、CFRPなど)

衝撃に弱く、工具の落下などで生じた目に見えない内部剥離が、荷重によって拡大し強度を低下させます。成形時の気泡(ボイド)や樹脂の含浸不足も剥離の起点となります。。

積層ゴム・プラスチック製品

材料間の分子構造の違いによる密着力低下や、経時劣化が影響します。特に屈曲や圧縮が繰り返される部位では界面に応力が集中し、剥離が進行しやすくなります。。

塗膜製品

下地処理(脱脂など)の不備による密着不良が主な要因です。また、層間の乾燥バランスの崩れや、屋外環境での温度変化・雨水の浸入によって膨れや剥がれが生じます。

これらの製品は、それぞれ異なる製造プロセスや使用環境に晒されるため、デラミネーションの原因も多岐にわたります。

デラミネーションによる品質問題の影響

デラミネーションが発生すると、製造業において以下のような影響が生じます。

機能の低下

強度不足による破損や、基板の通電不良、包装材のバリア性喪失など、製品の根幹となる機能が損なわれます。

顧客クレームの発生

顧客からの信頼失墜を招くだけでなく、返品や交換対応に伴う多大なコストが発生し、経営に悪影響を及ぼします。

生産ロスの増大

歩留まりの悪化に加え、再生産や廃棄処分にかかるコストが増大し、生産現場の効率が著しく低下します。

ブランドイメージの毀損

品質トラブルが繰り返されることで、市場における企業の信頼性やブランド価値が大きく損なわれます。

デラミネーションが発生する主な原因

デラミネーションの発生原因は複雑であり、単一の要因ではなく複数の要因が絡み合って生じることがほとんどです。主な原因としては以下の点が挙げられます。

接着不良

表面処理の不備や材料の選定ミス、塗布ムラ、不適切な硬化条件(温湿度)などが原因です。これらにより界面の密着力が損なわれ、剥離が生じます。

材料特性のミスマッチ

熱膨張係数の差による応力の発生や、濡れ性の低さが主な要因です。また、紫外線や水分による材料自体の劣化も接着力の低下を招きます。

製造プロセス上の問題

工程内での過度な応力集中や乾燥条件の不備が内部歪みを生みます。さらに、異物の混入は接着面積を減少させ、剥離の直接的な起点となります。

環境要因

温度・湿度の変化に伴う膨張・収縮や吸湿、薬品への曝露(ばくろ)が影響します。これらが材料や接着層を侵食し、接着機能を著しく低下させます。

デラミネーション対策の基本

デラミネーションを未然に防ぐためには、材料選定から製造プロセス、環境管理など、多角的なアプローチが必要です。ここでは、具体的な対策の基本をご紹介します。

材料選定における対策

デラミネーション対策の第一歩は、適切な材料を選定することです。

接着性・密着性の高い材料の選択

被着体と接着剤(またはインク)の表面エネルギーを考慮し、良好な濡れ性と密着性が得られる組み合わせを選びます。

プライマー・アンカーコートの活用

必要に応じて、接着性を向上させるためのプライマーやアンカーコートを導入します。これにより、界面の接着強度を高めることができます。

熱膨張係数の適合性

異なる材料を積層する場合、熱膨張係数の差が小さい材料を選ぶか、差が大きい場合はその応力を緩和する設計を検討します。

耐環境性の確認

製品が使用される環境(温度、湿度、薬品など)を考慮し、それらに耐えうる材料を選定します。

プロセス管理による対策

製造プロセスにおける適切な管理は、デラミネーション防止に不可欠です。

表面処理の最適化

コロナ処理、プラズマ処理、サンドブラストなど、被着体表面を活性化させる処理条件(出力、時間、距離など)を最適化し、均一かつ安定した処理を施します。

塗布量の均一化

接着剤やインクの塗布量を厳密に管理し、均一な厚みで塗布されるように装置や条件を調整します。

乾燥・硬化条件の最適化

温度、湿度、時間などの乾燥・硬化条件を製品や材料に合わせて最適化します。急激な乾燥は避け、十分な時間をかけて硬化させることで、内部応力の発生を抑え、接着強度を最大化します。

張力・圧力の管理

積層工程におけるフィルムやシートの張力、ロール間の圧力などを適切に管理し、過度な応力集中やシワの発生を防ぎます。

接着条件の最適化

製品やプロセスに最適な接着剤を選定し、粘度や保管状態を厳密に管理することが不可欠です。装置のメンテナンスと均一な塗布手法の導入により、塗布ムラによる欠陥を防止します。さらに、オープンタイムやプレス時間を適切に制御することで、最大限の接着強度を確保することも可能です。

環境管理の徹底

製造環境の管理もデラミネーション防止に大きく寄与します。

  • 温度・湿度管理:製造現場の温度・湿度を一定に保ち、材料や接着剤の物性変化、水分吸収による接着力低下を防ぎます。特に吸湿性の高い材料を扱う場合は、防湿管理が重要です。
  • クリーンルームの維持:接着界面への異物混入を防ぐため、クリーンルームやクリーンブースを導入し、空気中の塵や埃を管理します。

デラミネーション防止のための品質管理体制

デラミネーションを効果的に防止し、高品質な製品を安定して供給するためには、強固な品質管理体制の構築が不可欠です。

工程内検査の重要性

デラミネーションの発生を早期に発見し、後工程への流出を防ぐためには、工程内検査が極めて重要です。早期発見は、不良品の発生数を抑え、原因究明を迅速化し、是正措置のコストを低減します。

  • 全数検査の実施:特に品質要求の高い製品や、デラミネーションのリスクが高い工程では、全数検査を導入することで不良品の流出を確実に防ぎます。
  • 抜き取り検査の最適化:統計的手法を用いて、適切な抜き取り頻度と数量を設定し、工程の異常を早期に検知します。
  • インライン検査の導入:製造ライン上でリアルタイムに検査を行うことで、不良が発生した瞬間にアラートを発し、生産を停止して原因究明・対策を講じることが可能になります。

印刷検査装置の導入メリット

目視検査には限界があり、特に高速で生産される印刷物においては、デラミネーションの微細な兆候を見逃すリスクがあります。そこで有効なのが、高精度な印刷検査装置の導入です。

高精度な不良検出

人間では判別が難しい微細な剥離、気泡、異物、シワなどを高解像度カメラと画像処理技術で正確に検出します。

検査の自動化・効率化

検査員の負担を軽減し、人為的な見落としや判断のばらつきをなくします。24時間稼働も可能となり、生産効率が向上します。

不良品の流出防止

検査基準を満たさない製品を自動で排除することで、後工程への不良品流出を確実に防ぎます。

データ蓄積と分析

検査結果のデータを自動で記録・蓄積し、不良発生の傾向分析や原因究明に役立てることができます。

柔軟な対応力

当社では、印刷物品質検査装置の開発/設計~設置・サポートまで一貫対応しております。お客様の抱える具体的な問題点や検査対象物の特性に合わせて、最適な検査装置の設計が可能です。自社で開発、製作を行うため、汎用製品では対応しきれない特殊な要件にも柔軟に対応いたします。

リアルタイム監視システムの構築

印刷検査装置と連携し、製造ライン全体のリアルタイム監視システムを構築することで、デラミネーションの兆候を早期に捉え、予防的な対策を講じることが可能になります。

センサーネットワークの活用

温度、湿度、張力、塗布量などのプロセスパラメータをリアルタイムで監視するセンサーを設置します。

IoT/AIによる異常検知

収集したデータをIoTプラットフォームに集約し、AIが過去の不良データと照合することで、デラミネーションにつながる異常な傾向を自動で検知し、オペレーターに警告します。

遠隔監視・制御

離れた場所からでも製造状況を監視し、必要に応じてプロセス条件を調整することで、生産ラインの安定稼働を維持します。

データ分析による予防保全

蓄積された製造データや検査データを分析することで、デラミネーションの発生パターンや原因を特定し、予防保全に繋げることができます。

統計的プロセス管理(SPC)

各工程の品質特性を統計的に管理し、管理限界を逸脱する前にプロセス調整を行うことで、不良発生を未然に防ぎます。

傾向管理

検査装置から得られる不良データの種類、発生箇所、発生頻度などの傾向を分析し、特定の時期や条件でデラミネーションが発生しやすいパターンを特定します。

予知保全

設備の状態監視データと不良発生データを組み合わせることで、設備の劣化がデラミネーションを引き起こす前にメンテナンスを行うなど、計画的な保全活動を可能にします。

デラミネーション発生時の対応方法

万が一デラミネーションが発生してしまった場合でも、迅速かつ適切な対応を取ることで、被害を最小限に抑え、再発防止に繋げることができます。

不良品の判定基準

デラミネーション不良を正確に判定するためには、明確な基準が必要です。

外観基準

剥がれの大きさ、位置、形状、浮きの程度などを写真やサンプルで具体的に示し、合否を判断する基準を設けます。

剥離強度基準

JIS規格などに準拠した剥離強度試験を実施し、規定の強度を下回るものを不良と判定します。

非破壊検査

超音波探傷、X線検査、サーモグラフィなどを用いて、内部の剥離を非破壊で検出する基準を設けます。

原因分析の進め方

不良品が確認されたら、速やかに原因分析を行います。

5Whys分析

「なぜ剥離したのか?」を繰り返し問いかけ、根本原因を掘り下げます。

特性要因図(フィッシュボーン図)

材料、機械、人、方法、測定、環境などの要因に分けて、考えられる原因を洗い出し、整理します。

FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)

潜在的な故障モードを特定し、その影響と発生確率、検出可能性を評価することで、リスクの高い原因から優先的に対策を検討します。

よくある質問(FAQ)

印刷検査装置の導入で、歩留まりはどの程度改善しますか?

不良品の流出防止と製造プロセスの根本改善により、大幅な歩留まり向上が期待できます。リアルタイムで微細な不良を検知し生産を停止させることで、材料や時間のロスを最小限に抑え、大量の不良発生を未然に防ぐことが可能です。さらに、蓄積された検査データを分析して製造工程自体を最適化すれば、長期的かつ安定した歩留まり向上と人件費削減を同時に実現できます。

後工程(加工・出荷後)で発覚する剥離を未然に防ぐには?

製造ライン初期での高精度な自動検査装置の導入と、非破壊検査による内部欠陥の可視化が最も有効な対策です。目視では困難な微細な剥離の兆候や気泡をリアルタイムで検出し、不良流出を未然に防ぐとともに、出荷前の厳格な環境試験を組み合わせることで市場での故障リスクを徹底排除します。併せて製造データのトレーサビリティを確保し、万が一の際にも迅速に原因特定ができる体制を整えることが、製品の信頼性確保に直結します。

まとめ

デラミネーションは、製造業における品質問題の大きな要因であり、その対策は製品の信頼性、企業の競争力を左右する重要な課題です。本記事では、デラミネーションの基礎知識から、材料選定、プロセス管理、環境管理といった基本的な対策、さらには品質管理体制の構築、特に印刷検査装置の活用による予防策までを解説しました。

デラミネーション対策には、「印刷検査装置」がおすすめです。これにより、デラミネーションをはじめ、不良品の早期発見、流出防止、そしてデータに基づいたプロセス改善が可能になります。

当社では、お客様の具体的な課題やニーズに合わせ、印刷物品質検査装置の開発・設計から設置・サポートまで一貫対応しており、最適なソリューションを提供いたします。まずは一度、ご相談ください。

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